日本・オマーン外交関係樹立50周年記念事業

伊藤忠商事株式会社は、1858年初代伊藤忠兵衛が麻布の行商で創業したことにはじまり、一世紀半以上にわたり成長を続けてまいりました。

現在は世界62ヶ国に約100の拠点を持つ大手総合商社として、繊維、機械、金属、エネルギー、化学品、食料、住生活、情報、金融の各分野において国内、輸出入及び三国間取引を行うほか、国内外における事業投資など、幅広いビジネスを展開しております。

はじめに、オマーン国と日本の国交関係樹立50年に際し、当記念ウェブサイトを公開されることへ心からお祝い申し上げると共に記念ウェブサイトへの寄稿という真に名誉な機会を与えて頂きました事に深く感謝申し上げます。

弊社は1974年にオマーン国政府との原油取引を世界で初めて開始して以来、オマーン国における最初のLNG事業であるオマーンLNG、及び同事業の拡張事業にあたるカルハットLNGに株主として参画するなど、貿易取引及び事業投資を通じてオマーン国ならびにオマーン国企業と深い協力関係を築き上げてまいりました。これまでの関係構築についてオマーン国ならびにオマーン国企業から賜ったご尽力・ご高配に深く御礼申し上げます。弊社は、今後も更なる関係強化に邁進する所存でございます。引き続きご支援賜りたくよろしく御願い申し上げます。

オマーン国と日本の両国間においては、国交関係樹立後50年の間、様々な交流を通じて歴史・文化の違いを越え、これまで強固な関係が築き上げられてきました。今後も両国間にて更なる関係が築けることと固く信じております。両国の外交関係樹立50周年にあたり、友好国オマーン国ならびに国民の皆様に心から御礼を申し上げます。

最後になりましたが、オマーン国の更なる発展と今後の栄光をお祈りしております。

活動紹介

弊社は創業以来160年もの間、創業より受け継がれてきた不変の価値観「三方よし」をグループ企業理念として掲げ、様々な事業分野で「トレード」と「事業投資」の2つを両輪として、ビジネスを展開しております。弊社は上記理念の下、商いを通じて社会課題の解決を図るという好循環を生み出すことで、持続的な企業価値向上を実現していきます。

オマーン国との取引に関しては、1974年に世界で初めて開始したオマーン国政府との原油取引に始まり、これまで食料や自動車産業などの分野で様々な取引を行って参りました。特に天然ガス事業開発分野では、クリーン・エネルギーとして今後も中心的な役割を担うLNGにおいてオマーンLNG及びカルハットLNGに株主として参画し、順調な生産・販売を続けております。

また、商社機能を活かしたLNGトレードの分野においても、オマーンLNGから長期契約を通じてLNGを購入しており、日本のエネルギー需要に貢献できるよう積極的に展開しております。石油トレード分野では、民間企業として初めて契約締結し、本年50周年を迎えるオマーン国政府との原油引取契約をはじめ、同国の他サプライヤーとも原油引取契約を締結し、原油のトレーディングを拡大しております。

LNGトレード課 LNG船「NIZWA」

2016年には、当社が筆頭株主として参画するBarka Desalination Companyにて、オマーン国の水の安定供給に向け、同国北部バルカでの日量281,000m3の海水淡水化事業契約を締結しました。同プロジェクトは深刻な水ストレス地域であるバルカ地域への生活用水を提供するためのオマーン政府との官民連携型事業です。逆浸透膜(RO膜)方式の海水淡水化設備・周辺設備の建設に加え、20年間にわたる運営を行います。

海水淡水化プラント

2018年6月の商業運転開始以降、オマーン最大の海水淡水化プラントとして、日々順調に操業中です。