この度、日本とオマーンの外交樹立50周年を迎えましたことを心からお慶び申し上げます。
オマーンはカブース前国王陛下のご施政により1970年以降著しい経済発展を遂げてきました。更に、ハイサム・ビン・ターリク現国王陛下はご自身が示された2040年の国家ビジョンに基づき着実に国を前進させて居られ、両陛下の先見性とリーダーシップに敬意を表します。オマーンと日本は外交関係樹立後の50年の間で、政治・経済・文化面での様々な交流を通じ強固な協力関係を築き上げてきました。今後も両国の発展と共に両国間の関係がより一層深化していくことを確信しています。
当社はオマーンにおいて1981年に事務所を開設、原油取引を最初のビジネスとして開始し、様々なビジネスを通じて政府を含めたオマーンとの関係を築いてきました。90年代初頭にオマーン政府が同国初のLNG事業Oman LNGを立ち上げた際、当社の長年に亘る天然ガス事業における経験を評価頂き、当社も同事業に参画することになりました。その後2005年に、同国第二のLNGプロジェクトであるQalhat LNGへも参画することとなり、現在は事業パートナーとしてオマーン政府と共同でプロジェクト経営に当たっています。同国にとって重要な事業に当社が長年携わっていることを光栄に思います。
私自身も中東・中央アジア統括であった時に複数回オマーンを訪問しておりますが、その際、経済・社会の発展のポテンシャルを強く感じました。又、オマーンはホルムズ海峡外側に位置し、インド洋に面した貿易の要衝にあります。今後はこの地理的な優位性と豊富な再生エネルギー源も活用し、クリーン水素・アンモニア等の次世代エネルギーの供給においても世界的に重要な役割を担われるであろうと期待します。この分野でも両国間の協力関係が活かされることを心より願って居ります。
三菱商事も今後ともオマーンのパートナーとして共にあり続けたいと思います。