オマーン国と日本の外交関係樹立50周年を記念し、三井物産を代表し心よりお慶び申し上げます。
当社は、オマーン国において貿易をはじめ、原油・ガス探鉱・開発・生産事業、LNG事業、石油化学工場建設、発電事業等、これまで様々な事業分野に取り組んで参りました。日本とオマーン国がこのような重要な節目を迎えられたことを当社として大変嬉しく思うと共に、民間企業としてオマーン国での事業を通じ、両国の更なる関係深化に貢献・寄与する意義を改めて感じております。
また、日本が2011年東日本震災、2016年熊本地震により大きな被害を受けた際、オマーン国から追加LNG供給や義援金等の多大なるご支援を頂きましたこと、改めてそのご厚意と友情に感謝と敬意を表します。
オマーン国は今後更なる経済的飛躍が期待されており、中東全域に於ける重要性が引き続き高まっていくものと確信しております。同時に、オマーン国と日本の両国に於いても、相互理解が一層深まり、未来に向けて更なる協力関係が進展していくことを期待しております。当社としても、これまで培ったオマーン国並びにパートナー各社等との好関係を礎に、長期的な視野に立ち、今後も様々なビジネスや人材交流を通じて、オマーン国の発展、オマーン国及び日本双方の関係強化に貢献していきたいと考えております。
最後に、本日に至る迄のオマーン国・日本双方の関係者の御尽力に敬意を表すると共に、今後の両国関係の益々の発展を祈念致しましてお祝いの言葉とさせて頂きます。
当社活動概要
当社は1972年にオマーン国・日本間の外交関係が樹立された後、1970年代後半よりオマーン国での活動を開始致しました。当初は日本からの自動車、機械類の輸出、オマーン国からの原油輸入といった貿易関係の取組が中心でしたが、1990年以降からは、オマーン国における事業への出資参画等、総合力の発揮に注力して参りました。
1992年にはオマーン国政府並びに民間企業各社と共にオマーン国初のLNG事業を推進するオマーンLNG社に出資参画しました。同社は2000年よりLNG輸出を開始し、オマーン国の経済発展に寄与すると共に、日本を始め主にアジア諸国へのエネルギー安定供給に資する重要な事業となりました。また2002年以降は、オマーン陸上4鉱区にて原油・ガスの探鉱・開発・生産事業に参画し、同国の原油・ガスの安定生産にも重要な役割を果たしております。
2015年には、南部サラーラ地区において当社として初めてガス火力発電事業に参画、翌2016年にはイブリ、スハールにて夫々大型発電所開発を開始し、現在ではオマーン国内電力需要の約3割を供給するに至っており、オマーン国の経済成長及び人口増加を支える電力インフラとして貢献しております。
当社は今後も総力を挙げて推進中の各種事業の安定操業並びに拡充に加え、オマーン国を含めて世界的な課題である、エネルギー安定供給、脱炭素化への取組等、多面的な協力関係を通じ、オマーン国の発展に貢献させて頂きたいと考えております。